Japanese
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特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
局所陰圧閉鎖療法と植皮術が有効であった壊疽性膿皮症の2例
Two cases of pyoderma gangrenosum successfully treated with local negative pressure wound therapy and skin grafting
加世田 千夏
1
,
上松 藍
1
,
田中 隆光
1
,
深谷 早希
1
,
林 耕太郎
1
,
石川 武子
1
,
鎌田 昌洋
1
,
石田 毅
2
,
笹島 ゆう子
2
,
多田 弥生
1
Chinatsu KASEDA
1
,
Ai AGEMATSU
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Saki FUKAYA
1
,
Kotaro HAYASHI
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Tsuyoshi ISHIDA
2
,
Yuko SASAJIMA
2
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部,皮膚科学講座(主任:多田弥生主任教授)
2同,病理診断科
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
局所陰圧閉鎖療法
,
分層植皮術
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
局所陰圧閉鎖療法
,
分層植皮術
pp.1644-1648
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004853
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症例1:75歳,男性。1カ月前の肺癌術後,右胸部のドレーン周囲が壊死し,小児頭大まで急速に拡大し巨大壊死性潰瘍となった。採血で白血球40,000/μl,CRP 22mg/dl。症例2:46歳,女性。2日前から右鼠径部に疼痛を伴う痤瘡様の皮疹が出現し,切開や抗菌薬の投与をするも拡大し,発熱を伴った。デブリードマンで周囲へ疱膜を付着した紅斑が拡大した。2例とも組織像では表皮と真皮全層性に好中球が著明に浸潤しており,壊疽性膿皮症と診断した。プレドニゾロン内服で病勢は治まり,局所陰圧閉鎖療法で良好な肉芽を認め,分層植皮で閉創しいずれも再発なく経過している。壊疽性膿皮症ではpathergyのため外科的治療は避けられているが,病勢が落ち着いていれば局所陰圧閉鎖療法や分層植皮術は有用であると考えた。
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