Japanese
English
特集 薬疹
薬剤性過敏症症候群を契機に劇症1型糖尿病が発症した1例
Fulminant type 1 diabetes mellitus triggered by drug-induced hypersensitivity syndrome
陣内 晃子
1
,
田中 隆光
1
,
高田 華瑠
1
,
深谷 早希
1
,
林 耕太郎
1
,
石川 武子
1
,
鎌田 昌洋
1
,
関口 徹
2
,
内野 卓也
2
,
笹島 ゆう子
3
,
多田 弥生
1
Akiko JINNOUCHI
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Haruru TAKATA
1
,
Saki FUKAYA
1
,
Kotaro HAYASHI
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Toru SEKIGUCHI
2
,
Takuya UCHINO
2
,
Yuko SASAJIMA
3
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部,皮膚科学講座(主任:多田弥生教授)
2同,内分泌代謝・糖尿病科
3同,病理診断科
キーワード:
ラモトリギン
,
薬剤性過敏症症候群
,
劇症1型糖尿病
,
サイトメガロウイルス
,
HHV-6
Keyword:
ラモトリギン
,
薬剤性過敏症症候群
,
劇症1型糖尿病
,
サイトメガロウイルス
,
HHV-6
pp.1339-1342
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004745
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70歳,女性。双極性障害に対して2カ月前からラモトリギンを内服し1カ月半前から躯幹・上肢に皮疹が出現し徐々に拡大した。全身に暗赤色斑があり,葉状鱗屑が付着していた。異型リンパ球の上昇,軽度肝障害あり。病理組織像では基底層に空胞変性,Civatte小体,真皮浅層にリンパ球の浸潤がみられた。薬剤リンパ球刺激試験はラモトリギン陽性,サイトメガロウイルスとヒトヘルペスウイルス6型の再活性化があり,薬剤性過敏症症候群と診断した。被疑薬中止,ステロイド外用で皮疹は改善した。このほかに初診の1週前から口喝,多飲の症状があった。検査値とあわせて劇症1型糖尿病と診断した。インスリンを導入し血糖コントロールは良好であった。自験例は,薬剤性過敏症症候群を契機に劇症1型糖尿病を発症した症例と考えられた。
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