Japanese
English
症例
エラストグラフィが切除範囲の決定に有用であった斑状強皮症型基底細胞癌の1例
Morpheaform basal cell carcinoma in which elastography was useful in determining the extent of resection
加部 幸子
1
,
田中 隆光
1
,
鈴木 翔也
1
,
江川 昌太
1
,
深谷 早希
1
,
林 耕太郎
1
,
石川 武子
1
,
鎌田 昌洋
1
,
石田 剛
2
,
笹島 ゆう子
2
,
多田 弥生
1
Yukiko KABE
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Shoya SUZUKI
1
,
Shota EGAWA
1
,
Saki FUKAYA
1
,
Kotaro HAYASHI
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Tsuyoshi ISHIDA
2
,
Yuko SASAJIMA
2
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部,皮膚科学講座(主任:多田弥生教授)
2同,病理診断科
pp.1912-1915
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004271
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62歳,男性。3カ月前から比較的急速に拡大する左頰部の自覚症状のない皮疹があった。23×20mm大の不整形の局面で,局面内で粟粒大~大豆大の濃淡のある褐色斑が集合し,中央に血管拡張があり,辺縁は白色調の硬結があった。ダーモスコピーはmultiple blue-gray globules/dots,arborizing vesselsを認めた。生検組織は表皮から連続する基底細胞様細胞の胞巣が柵状,もしくは鹿の角状に浸潤していた。エラストグラフィでは腫瘍は青く表示され,正常組織との境界を描出できた。超音波検査所見を参考にマージン5mmで眼輪筋を含めて全摘し,断端陰性で,術後1年再発はない。斑状強皮症型基底細胞癌は臨床所見で病変の広がりを評価することが困難であり,エラストグラフィが切除範囲の決定に有用であった。
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