Japanese
English
症例報告
足底に生じたアポクリン型皮膚混合腫瘍の1例
A case of mixed tumor of the skin, apocrine-type, arising on the sole
高浜 由美子
1
,
田中 隆光
1
,
深谷 早希
1
,
林 耕太郎
1
,
石川 武子
1
,
鎌田 昌洋
1
,
大西 誉光
1
,
笹島 ゆう子
2
,
多田 弥生
1
Yumiko TAKAHAMA
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Saki FUKAYA
1
,
Kotaro HAYASHI
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Yuko SASAJIMA
2
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学皮膚科学講座
2帝京大学医学部病理診断科
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Department of Pathology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
皮膚混合腫瘍
,
足底
,
アポクリン型
Keyword:
皮膚混合腫瘍
,
足底
,
アポクリン型
pp.737-741
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206147
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要約 75歳,男性.15年前に右足底の内側に自覚症状のない大豆大の皮疹が出現し徐々に増大した.現症は30×28mm大の半球状に隆起した広基性腫瘤で淡紅色を呈し,表面平滑で血管拡張を有していた.組織は線維性被膜で覆われた境界明瞭な腫瘍塊で,中央には大型の囊腫が形成され,周囲には索状もしくは結節状の胞巣を認め,小型の角質囊腫も散在していた.胞巣の一部には,小型の類円形の細胞が1〜2層の腺管を構成し一部の内腔に断頭分泌を認めた.間質には粘液性基質が混在していた.足底に生じる皮膚混合腫瘍は頻度が少なく,本邦では自験例を含め9例の報告があり7例がエクリン型であった.足底には解剖学的にアポクリン腺がなく,2例のアポクリン型の報告はいずれも足縁に発生しており,その起源は組織学的にも生毛部からの発生・進展と考えられた.
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