Japanese
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特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
潰瘍性大腸炎に合併した結節性紅斑の生検後に生じた壊疽性膿皮症に対してアダリムマブが奏効した1例
Successful treatment with adalimumab in pyoderma gangrenosum occurring after biopsy of erythema nodosum associated with ulcerative colitis
大谷 愛美
1
,
柴田 知之
1
,
佐々木 誠人
2
,
渡辺 大輔
1
Megumi OTANI
1
,
Tomoyuki SHIBATA
1
,
Makoto SASAKI
2
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科学講座(主任:渡辺大輔教授)
2同,消化管内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
結節性紅斑
,
壊疽性膿皮症
,
アダリムマブ
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
結節性紅斑
,
壊疽性膿皮症
,
アダリムマブ
pp.1640-1643
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004852
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27歳,女性。潰瘍性大腸炎に対して生物学的製剤やJAK阻害薬の使用歴があり,結節性紅斑,壊疽性膿皮症の既往があった。初診2カ月前から腹部症状が悪化し,1週間前から右足背に圧痛を伴う紅斑が出現した。皮膚生検を施行し結節性紅斑と診断し,安静,鎮痛薬内服を行ったが,生検から10日後に同部位より排膿,表皮剝離を認めた。セファレキシンを内服するも皮膚症状が増悪した。創部培養陰性であり壊疽性膿皮症を疑いプレドニゾロンやシクロスポリンの内服を行うも治癒には至らず,アダリムマブを開始した結果,約3カ月で皮膚はすべて上皮化した。ステロイドや免疫抑制薬に抵抗性を示す壊疽性膿皮症にアダリムマブは有用な選択肢である。
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