Japanese
English
症例
薬剤性過敏症症候群に亜急性甲状腺炎を合併し橋本病が続発した1例
Drug-induced hypersensitivity syndrome with subacute thyroiditis followed by Hashimoto’s disease
加藤 和夏
1
,
深谷 早希
1
,
鎌田 昌洋
1
,
大西 誉光
1
,
石田 毅
2
,
笹島 ゆう子
2
,
多田 弥生
1
Aika KATO
1
,
Saki FUKAYA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Takamitsu ONISHI
1
,
Tsuyoshi ISHIDA
2
,
Yuko SASAJIMA
2
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部,皮膚科学講座(主任:多田弥生主任教授)
2同,病理学講座
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
免疫再構築症候群
,
亜急性甲状腺炎
,
橋本病
,
自己免疫性甲状腺炎
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
免疫再構築症候群
,
亜急性甲状腺炎
,
橋本病
,
自己免疫性甲状腺炎
pp.363-368
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003822
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66歳,女性。5週間前からカルバマゼピンを内服していた。6日前に倦怠感と瘙痒が出現し,翌日から発熱した。3日前に全身に皮疹が出現した。臨床所見および検査所見より非典型薬剤性過敏症症候群と診断し,プレドニゾロン40mgを開始した。プレドニゾロン漸減中の第154病日に亜急性甲状腺炎を発症した。甲状腺機能低下症に移行し,同時に抗サイログロブリン抗体が陽性となった。その後,抗TPO抗体も陽性となり橋本病と診断した。薬剤性過敏症症候群では免疫再構築症候群が生じるといわれており,そのひとつとして自己免疫性甲状腺炎が知られている。しかし,自験例では自己免疫性甲状腺炎ではない亜急性甲状腺炎が橋本病に先行したまれな症例であった。
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