Japanese
English
第5土曜特集 糖尿病治療・研究の最前線2021
成因研究
劇症1型糖尿病
-――irAEを含む
Ulminant type 1 diabetes and type 1 diabetes related to immune checkpoint inhibitor
橘 恵
1
,
今川 彰久
1
Megumi TACHIBANA
1
,
Akihisa IMAGAWA
1
1大阪医科大学内科学Ⅰ
キーワード:
劇症1型糖尿病
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
抗PD-1/PD-L1抗体
Keyword:
劇症1型糖尿病
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
抗PD-1/PD-L1抗体
pp.458-462
発行日 2021年1月30日
Published Date 2021/1/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27605458
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
劇症1型糖尿病は1型糖尿病のサブタイプのひとつであり,非常に急激に膵β細胞が破壊され,内因性インスリン分泌が枯渇することで,糖尿病を発症する.このため,早急な診断と治療が必須である.劇症1型糖尿病の病態については,これまでに遺伝因子とウイルス感染などの環境因子が関与していることが示されている.一方で,悪性黒色腫や非小細胞性肺がんなどの治療に使用される免疫チェックポイント阻害薬投与後に急激なインスリン分泌低下を起こし,急性発症1型糖尿病や劇症1型糖尿病を発症したという報告を散見する.糖尿病ケトアシドーシスあるいはケトーシスを合併することが多い.がん治療を行う際に定期的な血液検査がされており,高血糖のみで発見されるケースもある一方,死亡例の報告もあり,早期診断・早期治療が必須である.
Copyright © 2021 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.