Japanese
English
特集 薬疹
ビノレルビン投与ごとに再燃したFixed Erythrodysaesthesia Plaqueの1例
Fixed erythrodysaesthesia plaque that relapsed with each dose of vinorelbine
山本 惇
1
,
佐藤 遥太
1
,
三浦 豪
2
Jun YAMAMOTO
1
,
Yota SATO
1
,
Tsuyoshi MIURA
2
1石巻赤十字病院,皮膚科(主任:佐藤遥太統括責任者)
2同,病理診断科
キーワード:
fixed erythrodysaesthesia plaque
,
ビノレルビン
Keyword:
fixed erythrodysaesthesia plaque
,
ビノレルビン
pp.1343-1345
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004746
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
87歳,男性。右下葉肺癌に対してビノレルビンを投与されていた。ビノレルビン投与ごとに手背や上腕に限局して皮疹が再燃するため,原因精査のため当院皮膚科を紹介受診した。初診時,両手背から前腕伸側にかけて境界明瞭で,痒みを伴う隆起性紅斑が散在していた。病理組織学的に表皮細胞の配列の乱れや多数の異常角化細胞,真皮浅層の血管周囲にリンパ球や好酸球が浸潤していた。以上よりビノレルビンによるfixed erythrodysaesthesia plaque(FEP)と診断した。FEPは抗癌剤の再投与により皮疹の再燃がないことが特徴的であるが,自験例のように再燃を認めたFEPの報告は渉猟しうる限りみられていない。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.