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特集 最近のトピックス2009 Clinical Dermatology 2009
1. 最近話題の皮膚疾患
DIHS (drug-induced hypersensitivity syndrome)に合併する劇症1型糖尿病
Fuluminant type 1 diabetes mellitus associated with drug-induced hypersensitivity syndrome
狩野 葉子
1
Yoko KANO
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kyorin University School of Medicine,Mitaka,Japan
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
劇症1型糖尿病
,
human herpesvirus 6(HHV-6)
,
薬疹
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
劇症1型糖尿病
,
human herpesvirus 6(HHV-6)
,
薬疹
pp.18-21
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102265
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要約 薬剤性過敏症症候群(drug-induced hypersensitivity syndrome;DIHS)は特定の薬剤に対するアレルギーとhuman herpesvirus 6(HHV-6)の再活性化が生じてもたらされる疾患で,その経過中に肝・腎障害,脳炎,心筋炎などの多彩な臓器障害をもたらす.また,再活性化するウイルスもHHV-6だけでなく,さまざまなヘルペスウイルスが再活性化することが明らかになってきている.近年,DIHSに引き続いて,あるいは回復後に生じる臓器障害の1つとして,劇症1型糖尿病が注目されている.劇症1型糖尿病はインスリン分泌細胞の破壊によりインスリンが枯渇するためケトアシドーシスの症状で発症する疾患で,ウイルス感染を契機に発症することが指摘されている.この1型糖尿病はDIHSにおけるウイルスの再活性化やDIHS後の特異な病態と密接に関連して発症することが推測される.
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