Japanese
English
症例
Lipid Transfer Protein(LTP)を原因アレルゲンとして発症したと考えたブドウアレルギーの1例
-―本邦ではまれな発症のLTP Syndromeに関する文献的考察を含めて―
Grape allergy diagnosed to be developed by lipid transfer protein(LTP)as a causative allergen, with a review of the literature on LTP Syndrome with rare onset in Japan
原田 晋
1
,
原田 朋佳
2
,
森山 達哉
3
Susumu HARADA
1
,
Tomoka HARADA
2
,
Tatsuya MORIYAMA
3
1はらだ皮膚科クリニック,西宮市
2神戸大学,皮膚科学教室
3近畿大学農学部,応用生命化学科
キーワード:
ブドウ
,
アレルギー
,
アナフィラキシー
,
lipid transfer protein
,
LTP syndrome
Keyword:
ブドウ
,
アレルギー
,
アナフィラキシー
,
lipid transfer protein
,
LTP syndrome
pp.591-596
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004549
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36歳,男性。果実シャーベットブドウ味摂取直後にアナフィラキシー症状を発症した。プリックテストの結果より,ブドウおよびブドウ製品全般に対するアレルギーと診断した。さらに,ブドウアレルギーの原因抗原はlipid transfer protein(LTP)であると考えられているが,自験例においても諸検査によってLTPの感作が確認された。日本人においてはブドウアレルギーの発症は極めてまれであるが,その理由としてLTPは主に果物類の果皮の中に存在しているが,日本人は通常果物類の皮を剝いて果肉だけを食するためLTPの感作は生じにくいとの食文化の違いが考えられている。
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