症例
春ウコンの経口摂取により発症したアナフィラキシーの1例
原田 晋
1
,
森山 達哉
2
,
谷口 雅輝
3
,
森岡 芳雄
3
1はらだ皮膚科クリニック
2近畿大学農学部,応用生命化学科
3東神戸病院
キーワード:
ウコン
,
アレルギー
,
アナフィラキシー
,
クルクミン
,
ターメリック
Keyword:
ウコン
,
アレルギー
,
アナフィラキシー
,
クルクミン
,
ターメリック
pp.1283-1288
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000123
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64歳,女性。健康食品として春ウコン粉末を初めて服用した直後よりアナフィラキシー症状が出現。プリックテストで秋ウコンのターメリックは陰性であったが,春ウコンが陽性であったことより,春ウコンアレルギーと診断した。ウコンアレルギーの既報告は接触皮膚炎や多発性固定薬疹など遅延型アレルギーの機序に基づく症例が大部分で,即時型アレルギーの既報告は接触蕁麻疹症例のみであり,自験例はウコン摂取によりアナフィラキシーをきたした世界初の報告と考えた。また,既報告では同定し得た症例のほぼ全例で,秋ウコン中の主成分であるクルクミンが原因抗原であったが,自験例ではクルクミン以外の抗原が原因抗原である可能性が考えられた。
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