Japanese
English
症例
カラートリートメントに含まれる塩基性青99による接触皮膚炎の1例
Contact dermatitis caused by basic blue 99 contained in a hair coloring product
松立 吉弘
1
,
佐々木 千晃
1
,
岡﨑 秀規
1
,
定本 靖司
1
Yoshihiro MATSUDATE
1
,
Chiaki SASAKI
1
,
Hidenori OKAZAKI
1
,
Yasushi SADAMOTO
1
1愛媛県立中央病院,皮膚科(主任:定本靖司総合診療センター長)
キーワード:
接触皮膚炎
,
カラートリートメント
,
塩基性青99
Keyword:
接触皮膚炎
,
カラートリートメント
,
塩基性青99
pp.585-589
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004548
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55歳,男性。以前に瘙痒を生じたことのあるカラートリートメントを使用した翌日より,頭部や耳介上部に紅斑,びらんを生じた。製品のパッチテストが陽性で,成分パッチテストでは塩基性青99のみ陽性であり,原因物質と判断した。製品を中止し,プレドニゾロン10mg/日の内服,ステロイド外用により改善した。以後は塩基性青99を含有しない製品を使用し,再燃なく経過している。ヘアカラーリング製品の接触皮膚炎では酸化染毛剤に含まれるパラフェニレンジアミンがよく知られているが,カラートリートメントに含まれる直接染料が原因となることもある。成分パッチテストにより原因物質を特定し,代替製品を提案することが重要である。
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