Japanese
English
症例
抗TNF-α阻害薬を投与中にIgA血管炎を発症したCrohn病の1例
Crohn’s disease complicated by IgA vasculitis that occurred during anti-TNF alpha inhibitor therapy
金城 賢吾
1
,
関根 真奈
1
,
武藤 雄介
1
Kengo KINJO
1
,
Mana SEKINE
1
,
Yusuke MUTO
1
1みやぎ県南中核病院,皮膚科(主任:武藤雄介科長)
キーワード:
IgA血管炎
,
Crohn病
,
抗TNF-α阻害薬
,
IgA腎症
,
扁桃摘出術
Keyword:
IgA血管炎
,
Crohn病
,
抗TNF-α阻害薬
,
IgA腎症
,
扁桃摘出術
pp.597-600
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004550
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33歳,男性。Crohn病の既往があり,抗TNF-α阻害薬を長期間投与し寛解を維持していたが,経過中に下腹部痛と両下腿に触知可能な紫斑が出現した。尿検査では血尿と蛋白尿が陽性であり,腎生検ではメサンギウム領域にIgA沈着を認めた。先行感染など他に原因がないことから抗TNF-α阻害薬投与により誘発されたIgA血管炎と診断した。ステロイドの全身投与と扁桃摘出術を施行したところ症状は改善した。消化器症状の寛解維持のため,抗TNF-α阻害薬を再開するも半年以上再燃なく経過している。抗TNF-α阻害薬を再開後,血管炎が再燃する可能性もあるため,今後も慎重な経過観察が必要と考えた。
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