Japanese
English
症例
IgA血管炎が先行した壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma gangrenosum preceded by IgA vasculitis
藏野 美夏
1
,
本田 智康
1
,
山田 延未
1
,
田口 詩路麻
1
Mika KURANO
1
,
Tomoyasu HONDA
1
,
Enmi YAMADA
1
,
Shijima TAGUCHI
1
1水戸協同病院,皮膚科(主任:田口詩路麻部長)
キーワード:
アナフィラクトイド紫斑
,
IgA血管炎
,
IgA腎症
,
壊疽性膿皮症
Keyword:
アナフィラクトイド紫斑
,
IgA血管炎
,
IgA腎症
,
壊疽性膿皮症
pp.351-354
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004466
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52歳,男性。初診10日前からの上気道感染後,腹部,両下腿に紫斑,筋肉痛が出現した。病理組織学的に皮膚白血球破砕性血管炎の所見で,蛍光抗体直接法で血管壁に沿ってIgA,C3の沈着がみられた。IgA血管炎の診断でプレドニゾロン60mg/日内服を開始したところ紫斑は消退したが,下腿潰瘍が出現し徐々に拡大した。再度生検を行い,結果は壊疽性膿皮症に矛盾しない所見で,経過と臨床所見とあわせて壊疽性膿皮症と診断した。シクロスポリン内服を併用し,潰瘍は緩徐に上皮化した。本邦で過去に報告されたIgA血管炎と壊疽性膿皮症の合併例ではいずれも壊疽性膿皮症が先行しており,自験例のようにIgA血管炎が先行した例は非常にまれである。
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