Japanese
English
症例
繰り返す肝脾膿瘍が先行した壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma gangrenosum following repeated hepatosplenic abscess
山田 達也
1
,
近澤 咲子
1
,
片桐 一元
1
Tatsuya YAMADA
1
,
Sakiko CHIKAZAWA
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
1獨協医科大学埼玉医療センター,皮膚科(主任:片桐一元教授)
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
肝脾膿瘍
,
繰り返す腹痛
,
アルコール多飲
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
肝脾膿瘍
,
繰り返す腹痛
,
アルコール多飲
pp.1231-1235
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004061
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36歳,女性。当科初診の4年前に腹痛が出現し,その後,肝脾膿瘍も生じた。抗菌薬投与で腹痛は軽快していたが,再発を繰り返していた。経過観察中に右下腿伸側に辺縁鋸歯状の皮膚潰瘍が生じ,壊疽性膿皮症および関連する病態としての肝脾膿瘍と診断した。プレドニゾロン内服で皮膚潰瘍は軽快し,肝脾膿瘍も縮小したが,減量で腹痛を繰り返している。内臓の膿瘍を伴う壊疽性膿皮症を集計したところ,通常の壊疽性膿皮症と比べてやや女性に多く,関節リウマチの合併が多かった。Crohn病に内臓膿瘍を合併する病態であるaseptic abscess syndromeと類似した疾患概念と考えられる。
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