Japanese
English
症例
掌蹠に著明な角化を認めた扁平苔癬の1例
Lichen planus presenting with severe hyperkeratosis of the palms and soles
東 晃太郎
1
,
牧野 智
1
,
沼田 夏希
1
,
前田 進太郎
1
,
濱口 儒人
1
,
松下 貴史
1
Kotaro HIGASHI
1
,
Satoshi MAKINO
1
,
Natsuki NUMATA
1
,
Shintaro MAEDA
1
,
Yahuhito HAMAGUCHI
1
,
Takashi MATSUSHITA
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系,皮膚分子病態学(主任:松下貴史教授)
キーワード:
扁平苔癬
,
掌蹠
,
シクロスポリン
Keyword:
扁平苔癬
,
掌蹠
,
シクロスポリン
pp.355-358
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004467
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69歳,男性。初診の6年前から口腔内の網状白斑・びらん,掌蹠の過角化が出現した。次第に頭部,顔面,手背に皮疹は拡大した。近医で外用による加療を行ったが改善がみられず,当科を紹介受診した。手掌角化部から皮膚生検を行い,病理組織で鋸歯状の表皮突起の延長,基底層の空胞変性,表皮直下の帯状リンパ球浸潤を認め,扁平苔癬と診断した。シクロスポリン内服を開始し,約2カ月で掌蹠の角化は大部分が消退した。掌蹠に扁平苔癬を生じることはまれであり,他部位に比べ角化傾向の強い皮疹を呈するため,診断に苦慮することがある。自験例を含め,本邦報告24例の皮疹の性状,口腔内粘膜疹・掌蹠外皮疹の有無,治療について検討した。
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