Japanese
English
症例
急性汎発性膿疱性細菌疹の小児例
A pediatric case of acute generalised pustular bacterid
岩井 もなみ
1
,
神﨑 美玲
1
,
澤井 康真
1
,
須田 記代香
1
,
榎本 久子
2
,
川内 康弘
1
Monami IWAI
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Yasumasa SAWAI
1
,
Kiyoka SUDA
1
,
Hisako ENOMOTO
2
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2えのもと皮ふ科,牛久市
キーワード:
急性汎発性膿疱性細菌疹
,
水疱
,
膿疱
,
溶連菌感染症
,
小児
Keyword:
急性汎発性膿疱性細菌疹
,
水疱
,
膿疱
,
溶連菌感染症
,
小児
pp.347-350
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004465
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12歳,男児。2週間前より手掌に小水疱が生じ,徐々に全身へ拡大した。初診時,37°C台の発熱と咽頭痛を伴い,体幹,四肢に水疱に加えて紅斑や膿疱が多発していた。CRP,ASO値の軽度上昇があり,A群β溶血性レンサ球菌(溶連菌)迅速試験と咽頭培養は陰性であった。病理組織学的に表皮内に単房性膿疱があり,真皮上層の血管周囲に炎症細胞浸潤がみられた。白血球破砕性血管炎の像はなかった。溶連菌感染症に関連した急性汎発性膿疱性細菌疹と診断し,ジアフェニルスルホン,クラブラン酸・アモキシシリン内服,ステロイド外用を行ったところ,約1カ月で軽快した。急性汎発性膿疱性細菌疹は比較的まれな膿疱性疾患であり,さらなる病態解明が期待される。
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