Japanese
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特集 血管炎・血行障害
掌蹠膿疱症が先行したIgA血管炎の1例
IgA Vasculitis Preceded by Palmoplantar Pustulosis
中村 裕美
1
,
西島 千博
1
,
稲沖 真
1
,
川島 篤弘
2
,
相良 明宏
3
,
北川 清樹
3
,
西部 武嗣
4
Hiromi NAKAMURA
1
,
Chihiro NISHIJIMA
1
,
Makoto INAOKI
1
,
Atsuhiro KAWASHIMA
2
,
Akihiro SAGARA
3
,
Kiyoki KITAGAWA
3
,
Takeshi NISHIBU
4
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
2同,臨床検査科
3同,腎・膠原病内科
4本多町皮膚科クリニック,院長,金沢市
キーワード:
IgA血管炎
,
掌蹠膿疱症
,
プレドニゾロン
,
紫斑病性腎炎
Keyword:
IgA血管炎
,
掌蹠膿疱症
,
プレドニゾロン
,
紫斑病性腎炎
pp.1679-1682
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001018
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72歳,女性。20年前に掌蹠膿疱症を発症した。9日前から両アキレス腱部に疼痛と腫脹があり,下肢に紫斑が増加したため,当科を紹介受診した。初診時,足底に膿疱が多数みられた。両下腿には紫斑や血疱の集まった病変がみられた。生検と血液検査を行いIgA血管炎と診断した。蛋白尿と便潜血が陽性であった。プレドニゾロン30mg/日の内服を開始し皮疹は改善したが,蛋白尿が増加したため腎臓内科に転科し,紫斑病性腎炎と診断された。ステロイドパルス療法2クール施行後にシクロスポリン80mg/日内服を追加し,症状や検査所見は改善した。過去の報告と自験例の経験から,掌蹠膿疱症に合併したIgA血管炎は重症化しやすいことが示唆された。
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