Japanese
English
症例
超音波検査にて特徴的な所見を認めた左大腿グロムス腫瘍の1例
Glomus tumor on left thigh showing specific findings by ultrasonography
中田 侑宏
1,3
,
鈴木 大介
2,3
Yukihiro NAKATA
1,3
,
Daisuke SUZUKI
2,3
1虎の門病院,皮膚科
2国際医療福祉大学市川病院,皮膚科
3公立昭和病院,皮膚科(主任:鈴木大介部長)
キーワード:
グロムス腫瘍
,
超音波検査
Keyword:
グロムス腫瘍
,
超音波検査
pp.1569-1572
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004165
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86歳,男性。初診5年前に左大腿の圧痛を伴う皮内腫瘤を自覚した。初診4カ月前から圧痛が増強した。初診時には2.0×2.3cm大の皮内腫瘤で表面は紫紅色調を呈し,非常に強い疼痛を伴っていた。超音波検査では腫瘤は境界明瞭な低エコー域として描出され,カラードプラ法でグロムス腫瘍に特徴的な所見とされる腫瘤辺縁から中心方向へ向かう血流像を認めた。病理組織学的には小型類円形の核と好酸性胞体を有する腫瘍細胞が増殖しており,多数の血管腔を伴っていた。腫瘍細胞は免疫組織化学でα-SMA陽性であり,グロムス腫瘍と診断した。表層に近い病変であったために得られた鮮明な超音波所見が,今後のグロムス腫瘍を診断する際の一助となれば幸いである。
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