Japanese
English
症例報告
背部に生じたグロムス腫瘍の1例
A case of the glomus tumor occurring in the back
佐藤 寛子
1
,
有馬 礼人
1
,
南野 道子
1
,
藤沢 康弘
1
,
中村 泰大
1
,
高橋 毅法
1
,
大塚 藤男
1
Hiroko SATO
1
,
Ayato ARIMA
1
,
Michiko NANNO
1
,
Yasuhiro FUJISAWA
1
,
Yasuhiro NAKAMURA
1
,
Takenori TAKAHASHI
1
,
Fujio OTSUKA
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科病態制御医学専攻皮膚病態医学分野
1Department of Dermatology, University of Tsukuba Graduate School of Comprehensive Human Sciences, Tsukuba, Japan
キーワード:
グロムス腫瘍
,
背部
,
有痛性腫瘍
Keyword:
グロムス腫瘍
,
背部
,
有痛性腫瘍
pp.441-443
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101675
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要約 73歳,男性.初診の1年半前に右背部に自発痛を伴った結節が出現した.初診時,右下背部に径4mm大の弾性軟な自発痛を伴った紫紅色結節あり.組織所見は,脂肪織に結合織性の被膜によって境界された腫瘍で,腫瘍細胞は円形の核と好酸性の胞体を有していた.免疫組織化学染色ではvimentin,α-SMA,HHF-35が腫瘍細胞に陽性,S-100蛋白が腫瘍内の間質に陽性であった.以上より,背部に生じたグロムス腫瘍と診断した.背部での発症は珍しく,本邦では自験例を含め14例を数えるのみである.背部の有痛性腫瘍をみたとき,頻度の高い平滑筋腫などとともに本症も念頭に置くべきと考える.
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