Japanese
English
症例
下腿に生じ超音波検査が有用であった単発性グロムス腫瘍の1例
Solitary glomus tumor of the lower leg for which ultrasonography was useful in diagnosis
須田 安由美
1
,
神﨑 美玲
1
,
中田 晃一
2
,
川内 康弘
1
Ayumi SUDA
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Koichi NAKATA
2
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2戸頭皮膚科クリニック,取手市
キーワード:
下腿
,
有痛性皮膚腫瘍
,
グロムス腫瘍
,
血管腫
,
超音波検査
Keyword:
下腿
,
有痛性皮膚腫瘍
,
グロムス腫瘍
,
血管腫
,
超音波検査
pp.771-774
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004609
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46歳,男性。10年ほど前より右下腿に圧痛を自覚していたが,明らかな皮膚病変はなかった。1年前より同部位が隆起し結節が出現した。右下腿に1.5cm大の有痛性結節があり,脈管系腫瘍や神経系腫瘍が疑われた。術前の超音波検査では,低エコー域を示す境界明瞭な結節内に豊富な血流シグナルがみられた。病理組織学的には血管増生を伴い,グロムス細胞類似の腫瘍細胞が血管周囲性に胞巣状に増殖していた。腫瘍細胞はα-SMA,h-caldesmon陽性であり,グロムス腫瘍と診断した。グロムス腫瘍は指趾に好発するが,下腿に生じることは比較的まれである。超音波検査で豊富な血流シグナルを示す有痛性腫瘍をみた際には,鑑別としてグロムス腫瘍を想起すべきである。
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