Japanese
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特集 薬疹
ニューモシスチス肺炎で死亡したカルバマゼピンによる薬剤性過敏症症候群の1例
A fatal case of Pneumocystis pneumonia in a patient with drug-induced hypersensitivity syndrome due to carbamazepine
四十竹 麗
1
,
小川 大貴
1
,
前田 朱美
1
,
本田 理恵
1
,
伊藤 周作
1
,
清水 圭
2
Urara AITAKE
1
,
Taiki OGAWA
1
,
Akemi MAEDA
1
,
Rie HONDA
1
,
Shusaku ITO
1
,
Kei SHIMIZU
2
1日立総合病院,皮膚科(主任:伊藤周作主任医長)
2同,呼吸器内科
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
免疫再構築症候群
,
ニューモシスチス肺炎
,
カルバマゼピン
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
免疫再構築症候群
,
ニューモシスチス肺炎
,
カルバマゼピン
pp.1489-1492
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004144
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90歳台,男性。カルバマゼピン内服6週間後,左耳介後部に紅斑が出現し,徐々に全身に拡大した。カルバマゼピンによる薬剤性過敏症症候群と診断し,プレドニゾロン30mgの内服を開始したところ皮疹は約2週間かけて消退した。高齢であり,糖尿病を合併していたことから,プレドニゾロンの漸減をやや早めに行い,約5週間で終了した。退院直後に発熱,呼吸困難感が出現し,当院呼吸器内科に緊急入院した。ニューモシスチス肺炎と診断し,加療を行ったが再入院10日後に死亡した。比較的短期間のステロイド投与でも,スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤などの予防投与を考慮すべきであったことや,ステロイド減量が免疫再構築症候群を引き起こし重症化した可能性を考えた。
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