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特集 薬疹・薬物障害
比較的低用量のステロイドで軽快したカルバマゼピンによる薬剤性過敏症症候群の1例
Drug-induced hypersensitivity syndrome due to carbamazepine improved by relatively low dose of prednisolone
鬼束 真美
1,2
,
山田 隆弘
1
,
白水 舞
1,2
,
武藤 正彦
1
Mami ONITSUKA
1,2
,
Takahiro YAMADA
1
,
Mai SHIROUZU
1,2
,
Masahiko MUTO
1
1山口県立総合医療センター,皮膚科(主任:山田隆弘診療部長)
2山口大学大学院医学系研究科,皮膚科学講座
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
カルバマゼピン
,
低用量ステロイド
,
DIHS/DRESS重症度スコア
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
カルバマゼピン
,
低用量ステロイド
,
DIHS/DRESS重症度スコア
pp.1187-1190
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003374
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77歳,女性。初診2カ月前より三叉神経痛の診断でカルバマゼピンを投与されていた。初診1週間前より38℃の発熱,翌日全身に紅斑が出現したため当科を紹介受診した。肝障害,白血球数増加,異型リンパ球を認めたため薬剤性過敏症症候群を疑い入院した。直ちにカルバマゼピンを中止したが,入院4日目にWBC 21500/μl,好酸球27.5%まで増加したため,プレドニゾロン10mg/日を開始した。経過良好のためステロイドを漸減し,発症16カ月後に内服を終了したが,症状の再燃を認めていない。重症例には高用量のステロイド投与が必要とされてきたが,症例によっては比較的低用量のステロイド投与で加療できる可能性が示唆された。
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