Japanese
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特集 薬疹
エンザルタミドによる薬剤性過敏症症候群と考えた1例
Drug-induced hypersensitivity syndrome probably caused by enzalutamide
榊原 絵美優
1
,
岩田 昌史
1
,
大日 輝記
1
,
米山 弘人
2
,
緋田 哲也
3
Emiyu SAKAKIHARA
1
,
Masashi IWATA
1
,
Teruki DAINICHI
1
,
Hirohito YONEYAMA
2
,
Tetsuya HIDA
3
1香川大学医学部附属病院,皮膚科(主任:大日輝記教授)
2坂出聖マルチン病院,消化器内科
3同,皮膚科
キーワード:
エンザルタミド
,
薬剤性過敏症症候群
,
DIHS
,
前立腺癌
Keyword:
エンザルタミド
,
薬剤性過敏症症候群
,
DIHS
,
前立腺癌
pp.1493-1496
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004145
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82歳,男性。初診の2年前より去勢抵抗性前立腺癌に対してビカルタミドを内服していた。1カ月前に無効と判断されエンザルタミドに変更された。3日前より,38°C台の発熱,略全身の紅斑の出現がみられた。血清肝酵素の上昇を伴ったため,薬剤性過敏症症候群を疑われ当科転院となった。同日よりプレドニゾロン40mg/日の内服を開始した。経過中,肝酵素上昇,好酸球増加,皮疹の再燃がみられ,プレドニゾロンの増量を行ったが,その後漸減し,再燃なく経過した。エンザルタミドは,皮膚有害事象の発現率は低く,われわれが調べた限りでは現時点で薬剤性過敏症症候群の報告はみられない。しかしながら内服歴がある場合,被疑薬に含める必要がある。
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