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特集 薬疹・薬物障害
カルバマゼピンの再投与により再燃し,シクロスポリンの短期間内服が著効した薬剤性過敏症症候群の1例
Recurrent carbamazepine-associated drug-induced hypersensitivity syndrome successfully treated with short-term administration of cyclosporine
鈴木 友博
1
,
田中 諒
1
,
朱 瀛瑤
1
,
木花 いづみ
1
,
種子島 智彦
2
,
栗原 佑一
1
Tomohiro SUZUKI
1
,
Ryo TANAKA
1
,
Yingyao ZHU
1
,
Izumi KONOHANA
1
,
Tomohiko TANEGASHIMA
2
,
Yuichi KURIHARA
1
1平塚市民病院,皮膚科(主任:栗原佑一科医長)
2茅ヶ崎市立病院,皮膚科
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
シクロスポリン
,
カルバマゼピン
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
シクロスポリン
,
カルバマゼピン
pp.1191-1195
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003375
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52歳,男性。初診3年前にカルバマゼピンで薬剤性過敏症症候群を生じ,入院加療された既往があった。初診1週間前に,糖尿病性神経障害に対し同剤が処方された。内服後に全身の紅斑や倦怠感が出現し,強い顔面浮腫や多発リンパ節腫大を伴い,検査所見も併せて薬剤性過敏症症候群の再燃と診断した。血糖コントロール不良のためステロイドの長期内服は困難と考えられ,シクロスポリン200mg/日を7日間投与した。速やかに解熱し顔面浮腫は消退,数日で皮疹や肝障害も改善傾向となった。発症3カ月時点で,ウイルス再活性化に伴う症状はみられていない。自験例のようなステロイド内服が困難な同症に対して,シクロスポリン内服が選択肢となる可能性が示唆された。
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