Japanese
English
症例
ABCC6遺伝子変異を認めた弾性線維性仮性黄色腫の1例
Pseudoxanthoma elasticum with ABCC6 gene mutation
松尾 真帆
1
,
岡村 直之
2
,
丹羽 宏文
2
,
岩田 仁
3
,
岩永 聰
4
,
室田 浩之
4
,
永井 美貴
1
Maho MATSUO
1
,
Naoyuki OKAMURA
2
,
Hirofumi NIWA
2
,
Hitoshi IWATA
3
,
Akira IWANAGA
4
,
Hiroyuki MUROTA
4
,
Miki NAGAI
1
1岐阜県総合医療センター,皮膚科(主任:永井美貴部長)
2岐阜大学大学院医学系研究科,皮膚科学教室
3岐阜県総合医療センター,病理診断科
4長崎大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚病態学
キーワード:
弾性線維性仮性黄色腫
,
ABCC6遺伝子
,
弾性線維
,
石灰化
Keyword:
弾性線維性仮性黄色腫
,
ABCC6遺伝子
,
弾性線維
,
石灰化
pp.1393-1396
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004112
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45歳,女性。20歳台から頸部の皺を自覚していた。皮膚は柔らかく伸び,皺を認め,頸部に軟らかい黄白色の丘疹が多発していた。皮膚病理組織学的所見では,石灰沈着を伴う変性し凝塊状になった弾性線維を認めた。眼科受診にて両眼網膜色素線条を指摘された。以上より,弾性線維性仮性黄色腫と診断した。遺伝子検査では,ABCC6においてp.Q378Xとp.R1268Qの遺伝子変異を認めた。心血管疾患の合併症は今のところ認めていない。現在,経過観察中である。弾性線維性仮性黄色腫の根本的治療法は未だ確立されていないが,進行性疾患であるため早期発見,早期診断し,早期からの治療介入が重要である。
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