Japanese
English
症例
遺伝子検索でヘテロ接合型変異が確認された弾性線維性仮性黄色腫の1例
Psuedoxanthoma elasticum harboring heterozygous mutation detected by gene analysis
石橋 智
1
,
佐々木 駿
1
,
荻原 麻里
1
,
平野 彩
2
,
岩永 聰
3
,
室田 浩之
3
,
永田 茂樹
1
Satoshi ISHIBASHI
1
,
Shun SASAKI
1
,
Mari OGIHARA
1
,
Aya HIRANO
2
,
Akira IWANAGA
3
,
Hiroyuki MUROTA
3
,
Shigeki NAGATA
1
1昭和大学江東豊洲病院,皮膚科(主任:永田茂樹教授)
2同,眼科(主任:岩渕成祐教授)
3長崎大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚病態学分野(主任:室田浩之教授)
キーワード:
弾性線維性仮性黄色腫
,
psuedoxanthoma elasticum
,
ABCC6遺伝子
,
ヘテロ接合型遺伝子
,
heterozygous gene
Keyword:
弾性線維性仮性黄色腫
,
psuedoxanthoma elasticum
,
ABCC6遺伝子
,
ヘテロ接合型遺伝子
,
heterozygous gene
pp.656-660
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002546
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64歳,女性。56年前に臍部周囲の皮膚のたるみを指摘された。1カ月前に左眼の変視症を自覚した。眼底造影検査で左眼に網膜色素線条がみられ,当科を紹介受診した。初診時,頸部,腋窩,鼠径部,臍部に黄色調の丘疹が多発,集簇していた。一部で皮膚の弛緩がみられた。病理組織像では真皮中層から下層にかけて断裂し,膨化した弾性線維に一致してカルシウム沈着がみられた。遺伝子検索でABCC6遺伝子変異を認めた。以上より,弾性線維性仮性黄色腫と診断した。この疾患は眼症状をきっかけに診断されることが多く,皮膚症状のみで皮膚科を受診することが少ない。合併症として心・血管イベントや消化管出血をおこし,予後に影響するため疾患の啓発は必要である。
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