Japanese
English
症例報告
くる病に合併した弾性線維性仮性黄色腫の1例
A Case of Pseudoxanthoma Elasticum Associated with Rickets
原田 洋至
1
,
鈴木 正夫
1
,
金子 史男
1
,
橋本 憲樹
2
,
田沼 悟
3
Hiroshi HARADA
1
,
Masao SUZUKI
1
,
Fumio KANEKO
1
,
Kenju HASHIMOTO
2
,
Satoru TANUMA
3
1福島県立医科大学皮膚科学教室
2公立藤田総合病院皮膚科
3田沼小児クリニック
1Department of Dermatology, Fukushima Medical College
2Department of Dermatology, Fujita General Hospital
3Tanuma Pediatric Clinic
キーワード:
弾性線維性仮性黄色腫
,
遺伝性低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病
,
活性型ビタミンD
Keyword:
弾性線維性仮性黄色腫
,
遺伝性低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病
,
活性型ビタミンD
pp.679-682
発行日 1993年7月1日
Published Date 1993/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900957
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
13歳,女性.常染色体性劣性遺伝1型の弾性線維性仮性黄色腫(pseudoxan—thoma elasticum;PXE)で,眼底にangioid streaks,両側伝音性難聴および全身血管の狭窄傾向を認めた症例である.2歳時より,遺伝性低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病(hereditary vitamin D resistant rickets with hypophosphatemia;HVDRR)の診断で,活1生型ビタミンDおよびリン(P)を投与されていた.PXEの発症に関しては,本例では両親が血縁結婚のいとこ同士であり,また兄弟2人も同様のHVDRRであるという家族歴などから,患者の持つ遺伝的素因に基づくものと考えられた.しかし全身的な合併症の進行が早く,現在まで投与された活性型ビタミンDおよびPが諸臓器に対するカルシウム(Ca)沈着を助長し,病状の進行を促進した可能性が疑われた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.