メトトレキサート単剤投与が著効したサルコイドーシスの1例

Sarcoidosis for which methotrexate monotherapy was significantly effective

55歳，女性。2カ月前より自覚する両前腕の皮下結節を主訴に受診した。両前腕伸側，左下腿屈側に皮下結節が多発しており，皮膚生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めサルコイドーシスと診断した。他臓器検索で肺門部リンパ節の腫大，両肺多発結節影，左眼隅角の周辺虹彩前癒着を認めた。糖尿病の合併がありミノサイクリンの内服を開始したが皮膚症状の改善に乏しく，メトトレキサートの内服を開始したところ，投与9カ月で肺門部リンパ節と両肺多発結節影が縮小，消退した。合併症やステロイド忌避のためステロイドが使用できない症例やステロイド抵抗例に，代替薬としてメトトレキサートは有用な選択肢となりうる。