特集 頸部・項部の皮膚病
臨床例
弾性線維性仮性黄色腫
琴 基天
1
,
李 民
,
東 直行
,
宇谷 厚志
1日本医科大学千葉北総病院 皮膚科
キーワード:
腋窩
,
仮性黄色腫-弾力線維性
,
頸部
,
鑑別診断
,
生検
,
石灰沈着症
,
変異
,
遺伝学的検査
,
ABCC6 Protein
Keyword:
Axilla
,
Calcinosis
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Genetic Testing
,
Mutation
,
Neck
,
Pseudoxanthoma Elasticum
,
ABCC6 Protein, Human
pp.261-264
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018202422
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<症例のポイント>弾性線維性仮性黄色腫(pseudoxanthoma elasticum、以下、PXE)は、弾性線維の変性と石灰沈着をおこす常染色体劣性遺伝子の疾患であり、原因遺伝子はABCC6遺伝子である。主に、皮膚、眼、心血管系、消化器系に組織障害をおこす。PXE患者の虚血性心疾患および脳梗塞の有病率は、平成20年の厚生労働省調査データから、50歳以上と比較するとおのおの6倍と2.1倍であり、有意に高い。今現在、PXEに対する根本的な治療方法は確立されていない。したがって、可能なかぎり早期診断し経過観察することが重要であり、PXEを早期診断するうえで皮膚科医の役割は大きい。
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