Japanese
English
症例
市原市の山中を徘徊し,タカサゴキララマダニの多発刺咬傷を生じた高齢女性の1例
Multiple Amblyomma testudinarium tick bites in an elderly woman wandering in the mountains of Ichihara City
鈴木 友博
1
,
青山 和弘
1
,
山崎 一人
2
,
森脇 龍太郎
3
,
佐藤 友隆
1
Tomohiro SUZUKI
1
,
Kazuhiro AOYAMA
1
,
Kazuto YAMAZAKI
2
,
Ryutaro MORIWAKI
3
,
Tomotaka SATO
1
1帝京大学ちば総合医療センター,皮膚科(主任:佐藤友隆教授)
2同,病理部
3同,救命救急センター
キーワード:
マダニ刺咬傷
,
タカサゴキララマダニ
,
市原市
,
ミノサイクリン塩酸塩
Keyword:
マダニ刺咬傷
,
タカサゴキララマダニ
,
市原市
,
ミノサイクリン塩酸塩
pp.439-442
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003168
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83歳,女性。認知症があり,千葉県市原市の山中を2日間にわたり徘徊した。その後,外傷部位から左下肢蜂窩織炎を生じ,当院救急科に入院となった。入院4日目に四肢に付着する虫体11体が発見され,当科を受診した。徘徊中に生じたマダニ刺咬傷と考えて,全虫体を皮膚ごと切除した。虫体の形態とPCR検査によりタカサゴキララマダニの若虫と同定した。同種は感染症を媒介することが知られており,予防的に抗菌薬を投与し経過観察したが,マダニ関連感染症は発症せず経過した。千葉県内での同種によるヒトへの刺咬傷被害報告は2001年の天津小湊町(現鴨川市)における初報告以来6例目であり,市原市内では初と思われる。
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