Japanese
English
症例
ヒドロキシカルバミド長期投与中に生じた多発日光角化症の1例
Actinic keratoses appearing during long term administration of hydroxyurea
松立 吉弘
1
,
吉田 諭
1
,
桑折 信重
1
,
岡﨑 秀規
1
,
定本 靖司
1
Yoshihiro MATSUDATE
1
,
Satoshi YOSHIDA
1
,
Nobushige KOHRI
1
,
Hidenori OKAZAKI
1
,
Yasushi SADAMOTO
1
1愛媛県立中央病院,皮膚科(主任:定本靖司総合診療センター長)
キーワード:
ヒドロキシカルバミド
,
日光角化症
,
皮膚筋炎様皮疹
,
皮膚腫瘍
Keyword:
ヒドロキシカルバミド
,
日光角化症
,
皮膚筋炎様皮疹
,
皮膚腫瘍
pp.2061-2066
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003006
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
71歳,男性。約30年前に本態性血小板血症と診断され,ヒドロキシカルバミドを内服中であった。8カ月前から手指に腫瘤が生じ,増大するため受診した。右示指中手指節関節部に黄白色調の角化を伴う腫瘤,右中指近位指節間関節部に茶褐色鱗屑を付着する局面がみられた。また,手指関節背面にはGottron様の角化性紅斑を認めた。腫瘤・局面の病理組織はBowen様型日光角化症の像であり,ヒドロキシカルバミド長期投与に関連して日光角化症が多発したと考えた。遮光を徹底のうえ,ヒドロキシカルバミドを継続しているが,腫瘍性病変の新生はなく経過している。ヒドロキシカルバミド長期投与例では,主に露光部に皮膚腫瘍が生じることがある。また,皮膚筋炎様皮疹がそれらの前駆状態であることも知っておく必要がある。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.