Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
放射線治療歴を有する毛細血管奇形上に生じた基底細胞癌の1例
Basal cell carcinomas arising on a capillary malformation receiving preceding radiotherapy
松立 吉弘
1
,
桑折 信重
1
,
岡﨑 秀規
1
,
定本 靖司
1
Yoshihiro MATSUDATE
1
,
Nobushige KOHRI
1
,
Hidenori OKAZAKI
1
,
Yasushi SADAMOTO
1
1愛媛県立中央病院,皮膚科(主任:定本靖司総合診療センター長)
キーワード:
毛細血管奇形
,
基底細胞癌
,
放射線
Keyword:
毛細血管奇形
,
基底細胞癌
,
放射線
pp.511-515
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003199
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65歳,女性。毛細血管奇形に対し,幼少期に放射線治療歴がある。8カ月前より毛細血管奇形上の右耳輪にびらんが生じ,徐々に隆起増大してきたため受診した。右耳輪に辺縁が黒色調を呈する25×15mmの紅色腫瘤,対耳輪上方に6×5mmの黒褐色扁平結節を認めた。病理組織学的に基底細胞癌と診断し,それぞれ辺縁より5mm離し,耳介軟骨とともに切除した。毛細血管奇形上には,まれながら基底細胞癌が生じることがある。特に放射線治療歴を有する場合には注意が必要と思われ,われわれ皮膚科医は,遮光の指導とともに定期的なスクリーニングを行うべきである。
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