Japanese
English
症例報告
ヒドロキシカルバミドによる四肢潰瘍の1例
A case of the appendicular ulceration due to hydroxycarbamide
鎌田 麻子
1
,
飯田 憲治
1
,
西川 哲祐
2
,
橋本 英明
2
Asako KAMADA
1
,
Kenji IIDA
1
,
Tetsuhiro NISHIKAWA
2
,
Hideaki HASHIMOTO
2
1釧路赤十字病院皮膚科
2釧路赤十字病院内科
1Division of Dermatology, Kushiro Red Cross Hospital
2Division of Internal Medicine, Kushiro Red Cross Hospital
キーワード:
ヒドロキシカルバミド
,
皮膚潰瘍
,
慢性骨髄性白血病
Keyword:
ヒドロキシカルバミド
,
皮膚潰瘍
,
慢性骨髄性白血病
pp.1072-1074
発行日 2000年12月1日
Published Date 2000/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903421
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74歳男性の,ヒドロキシカルバミドによる四肢の皮膚潰瘍を経験したので報告する.1994年に慢性骨髄性白血病と診断され,内科よりヒドロキシカルバミドを処方された.内科的には経過順調であったが,1999年9月,両手背,足背,肘部に暗赤色局面,潰瘍,びらんが出現したため当科を受診した.局所消毒,抗潰瘍剤による処置と,ヒドロキシカルバミド投与中止にて症状は速やかに改善した.ヒドロキシカルバミドは,本邦では1992年より認可された抗腫瘍剤で,皮膚潰瘍の報告が近年増加している.これまでの報告例では上肢に潰瘍を生じた例はないが,発症機序を考慮すると,自験例のような肘部潰瘍の可能性も常に念頭に置く必要がある.
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