Japanese
English
特集 付属器疾患
薬剤性全頭脱毛症の2例
Two cases of drug-induced alopecia totalis
角田 孝彦
1
,
新井 陽介
1
,
佐藤 文子
1
,
矢口 順子
1
Takahiko TSUNODA
1
,
Yosuke ARAI
1
,
Fumiko SATO
1
,
Yoriko YAGUCHI
1
1山形市立病院済生館,皮膚科(前主任:角田孝彦科長)
キーワード:
薬剤性脱毛症
,
全頭脱毛症
,
アロプリノール
,
ピタバスタチンカルシウム水和物
Keyword:
薬剤性脱毛症
,
全頭脱毛症
,
アロプリノール
,
ピタバスタチンカルシウム水和物
pp.2003-2006
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002990
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症例1:63歳,男性。アロプリノール内服1年5カ月後より頭部の脱毛が始まり,2カ月後に全頭脱毛となった。顔面と背部に紅斑が散在し好酸球増多を認めた。アロプリノールを中止して4カ月後より軟毛が生え始め,1年半後に頭部全体が黒い硬毛で被われた。症例2:80歳,女性。10年前からピタバスタチンカルシウム水和物を内服していた。頭部の脱毛が始まり,半年後に全頭脱毛となった。抗核抗体陽性でピタバスタチンカルシウム水和物の薬剤リンパ球刺激試験が陽性であり,内服を中止して3カ月後より軟毛が生え始め,11カ月後に頭部全体が白い硬毛で被われた。高齢者の全頭脱毛症においても一度は薬剤性脱毛症を疑い,内服薬の添付文書で脱毛症の副作用の記載がないか確認したい。
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