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特集 水疱症・膿疱症
抗BP180NC16a抗体陽性のDPP-4阻害薬による水疱性類天疱瘡の3例
Three Cases of Bullous Pemphigoid with Anti-BP180NC16a Antibody Induced by Dipeptidyl Peptidase Ⅳ Inhibitors
佐々木 仁
1
,
矢口 順子
1
,
佐藤 文子
1
,
角田 孝彦
1
,
五十嵐 雅彦
2
,
泉 健太郎
3
,
西江 渉
3
,
橋本 隆
4
Jin SASAKI
1
,
Yoriko YAGUCHI
1
,
Fumiko SATO
1
,
Takahiko TSUNODA
1
,
Masahiko IGARASHI
2
,
Kentaro IZUMI
3
,
Wataru NISHIE
3
,
Takashi HASHIMOTO
4
1山形市立病院済生館,皮膚科(主任:角田孝彦科長)
2同,糖尿病・内分泌内科
3北海道大学,皮膚科学教室(主任:清水 宏教授)
4久留米大学,皮膚細胞生物学研究所,所長
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
抗BP180NC16a抗体
,
全長型抗BP180抗体
,
DPP-4阻害薬
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
抗BP180NC16a抗体
,
全長型抗BP180抗体
,
DPP-4阻害薬
pp.159-163
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001200
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糖尿病治療薬であるdipeptidyl peptidase(DPP)-4阻害薬を内服中に水疱性類天疱瘡を発症した3例を報告した。症例1:70歳,男性。リナグリプチンを1年4カ月内服。症例2:79歳,男性。ビルダグリプチンを1年5カ月内服。症例3:85歳,男性。ビルダグリプチンを1年4カ月内服。3例とも抗BP180NC16a抗体が陽性であった。症例1は薬剤中止2カ月後も軽快せず,症例2は薬剤中止後急速に増悪した。症例3は早期からステロイド内服を行った。抗BP180NC16a抗体陽性の症例は陰性の症例より重症と考えられ,可能な限り早期からステロイド内服を行うべきと思われた。DPP-4阻害薬が原因と考えた根拠は,症例1と2は全長型抗BP180抗体のほうがより変動が大きかったこと,症例3は薬剤リンパ球刺激試験が陽性であったこと,などである。
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