Japanese
English
特集 抗酸菌感染症
大腿に生じたMycolicibacterium fortuitumによる皮下膿瘍の1例
Subcutaneous abscess on the thigh caused by Mycolicibacterium fortuitum
菅野 莉英
1
,
鎌田 麻子
1
Rie SUGANO
1
,
Asako KAMADA
1
1砂川市立病院,皮膚科(主任:鎌田麻子部長)
キーワード:
Mycolicibacterium fortuitum
,
皮膚非結核菌性抗酸菌症
,
皮膚潰瘍
,
抗酸菌
Keyword:
Mycolicibacterium fortuitum
,
皮膚非結核菌性抗酸菌症
,
皮膚潰瘍
,
抗酸菌
pp.1052-1056
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002681
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75歳,女性。2017年8月交通事故で複数回手術を受けた。11月初旬,大腿部に皮下膿瘍が出現した。スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤の内服で改善なく,12月中旬に当科を受診した。滲出液からMycolicibacterium fortuitumが培養された。経口抗菌薬を2剤併用したが改善なく,外科的治療と抗菌薬点滴を併用した。術後,残存していた播種状病変は抗菌薬内服で1年後に消失した。同菌は非結核菌性抗酸菌で病原性は弱いが,皮膚においては外傷,手術,注射などを契機に健常人に発症する症例も多い。治療法は2剤以上の抗菌薬長期投与が基本であり,外科的治療も併用する。
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