Japanese
English
特集 抗酸菌感染症
高温浴による温熱療法が有効であったMycobacterium marinum感染症の1例
Mycobacterium marinum infection effectively treated with hyperthermia using high temperature bath
長澤 知也
1
,
新山 史朗
1
,
福田 英嗣
1
Tomoya NAGASAWA
1
,
Shiro NIIYAMA
1
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣准教授)
キーワード:
Mycobacterium marinum
,
高温浴
,
温熱療法
Keyword:
Mycobacterium marinum
,
高温浴
,
温熱療法
pp.1048-1051
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002680
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72歳,男性。3カ月前から左示指に紅斑,丘疹,小水疱,1カ月半前から左前腕にも紅色結節が出現した。初診時,左前腕に径2cm大のドーム状に隆起し浸潤を触れる紅色結節があり,左示指背に浸潤を触れる紅斑,丘疹,小水疱が集簇していた。病理組織学的には,真皮深層に肉芽腫がありZiehl-Neelsen染色陽性であった。皮膚組織培養からMycobacterium marinumが検出された。ミノサイクリン塩酸塩200mg/日を6週間内服するも著変なく,高温浴による温熱療法を追加し改善を認めた。温熱療法では使い捨てカイロを用いることが多いが高温浴による報告もあり,高温浴による免疫の賦活化と局所の皮膚表面温度の上昇が改善に寄与したと考えた。
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