Japanese
English
症例報告
四肢に皮下結節が多発したMycobacterium fortuitum感染症の1例
A case of Mycobacterium fortuitum infection of the skin with subcutaneous nodules occurring on the extremities
大関 正彦
1
,
澤田 美月
1
,
伊藤 治夫
1
,
石崎 純子
1
,
田中 勝
1
Masahiko OZEKI
1
,
Mizuki SAWADA
1
,
Haruo ITO
1
,
Sumiko ISHIZAKI
1
,
Masaru TANAKA
1
1東京女子医科大学東医療センター皮膚科
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University Medical Center East,Tokyo,Japan
キーワード:
Mycobacterium fortuitum
,
皮膚非結核性抗酸菌症
,
DNA-DNAハイブリダイゼーション法
Keyword:
Mycobacterium fortuitum
,
皮膚非結核性抗酸菌症
,
DNA-DNAハイブリダイゼーション法
pp.148-151
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102213
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要約 15歳,女児.右下腿内側に紅色皮疹が出現し,約1か月の経過で左下腿および右大腿に拡大した.初診時,両下腿および右大腿に,表面発赤を伴う皮下結節が数か所に散在・多発していた.経過中,右前腕にも皮下結節が追発した.原因として,定期的に下腿および前腕の毛抜きを行いながら,毎日3時間ほど浴槽に浸かるという特異な生活習慣が考えられ,感染源は浴室と推測した.ツ反は強陽性であった.病理組織学的所見は,真皮上層から皮下脂肪織にかけての好中球を混じる肉芽腫性細胞浸潤であった.抗酸菌培養にて膿汁および生検組織片より菌の発育を認め,DNA-DNAハイブリダイゼーション法にて,Mycobacterium fortuitumと同定した.クラリスロマイシン投与にて症状が遷延したため,レボフロキサシン,ミノサイクリンに変更し,症状の改善を認めた.しかし,来院は断続的であり,増悪と寛解を繰り返している.
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