Japanese
English
症例報告
Hansen病による神経障害を有する高齢患者に生じた皮膚潰瘍と皮下膿瘍
Skin ulcers and a subcutaneous abscess in an old patient with leprotic neuropathy
湊 はる香
1
,
谷岡 未樹
1
,
是枝 哲
1
,
宮地 良樹
1
,
尾崎 元昭
1
Haruka MINATO
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Satoshi KORE-EDA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
,
Motoaki OZAKI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kyoto University Graduate School of Medicine,Kyoto,Japan
キーワード:
Hansen病
,
皮膚潰瘍
,
皮下膿瘍
Keyword:
Hansen病
,
皮膚潰瘍
,
皮下膿瘍
pp.871-874
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102434
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要約 94歳,男性.L型Hansen病の治療歴がある.Hansen病による末梢神経障害のため,痛覚や触覚が麻痺しており,足趾切断された断端に皮膚潰瘍を生じていた.四つ這いで生活しており,両手掌と両膝には著明な角質肥厚を認めた.潰瘍の悪化を主訴に当科を受診した.潰瘍治療のため,入院後,右膝の皮下膿瘍が発見された.原因として,這うことによってできた外傷から肥厚した皮膚に細菌感染を起こしたと考えた.Hansen病の新規患者は近年稀である.しかし,過去の治療によりHansen病は治癒したものの,神経障害を後遺症として有している患者が高齢化し,皮膚病変を主訴に皮膚科を受診することがある.
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