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特集 皮膚疾患の電子顕微鏡像(2)
毛細血管拡張性肉芽腫における毛細血管の微細構造
FINE STRUCTURE OF THE CAPILLARY IN GRANULOMA TELEANGIECTATICUM
白井 利彦
1
,
坂本 邦樹
1
Toshihiko SHIRAI
1
,
Kuniki SAKAMOTO
1
1奈良県立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nara Medical College
pp.511-514
発行日 1968年4月25日
Published Date 1968/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200338
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I.はじめに
主に大豆大前後の大きさを有し,半球状ないしややくびれた有茎性の紅色の小腫瘍を臨床的特徴とする,いわゆる毛細血管拡張性肉芽腫の成因については大別して,皮膚の病的状態を背景に外傷または感染などの誘因が加わつて生じた肉芽腫の一型とする考えと後天的に発生する特殊な血管腫とみなす説とがある1)2)。
最近,我々は本症の毛細血管を電顕的に観察する機会を得たのでその観察結果を報告するとともに本症の成因についていささか私見を述べてみたい。
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