Japanese
English
症例報告
妊娠中に生じた毛細血管拡張性肉芽腫
Granuloma telangiectaticum of pregnancy
永井 弥生
1
,
清水 晶
2
,
石川 治
2
Yayoi NAGAI
1
,
Akira SHIMIZU
2
,
Osamu ISHIKAWA
2
1利根中央病院皮膚科
2群馬大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Tone Central Hospital
2Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
毛細血管拡張性肉芽腫
,
妊娠
Keyword:
毛細血管拡張性肉芽腫
,
妊娠
pp.241-243
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903498
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妊娠中に手指に生じた毛細血管拡張性肉芽腫の3例を報告した.症例1:27歳女性.妊娠37週より左第4指に出現.出産2週間後に切除した.症例2:26歳女性.妊娠38週より右第1指に出現,生検のみで経過観察したところ,出産6週後に自然消退した.症例3:25歳女性.妊娠39週より右第3指に出現.出産後も不変のため,出産2か月半後に切除した.いずれも,組織学的に毛細血管拡張性肉芽腫と診断した.妊娠中に生じる本症の多くは口腔内の症例であり,皮膚に生じた報告は少ない.口腔内の報告では,妊娠との関連として血中エストロゲン,プロゲステロンが上昇することの関与が指摘されている.自験例においても,3例ともにこれらのホルモン値が最も上昇する妊娠後期に生じたこと,出産後に自然消退した例が存在したことより,同様の関連が示唆された.
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