Japanese
English
症例
茨城県で感染した日本紅斑熱の1例
Japanese Spotted Fever Occurring in Ibaraki Prefecture
森野 幸
1
,
大橋 洋之
1
,
望月 俊彦
1
,
大塚 陽子
1
,
武藤 真悠子
1
,
久保 悠
1
,
松岡 摩耶
1
,
門野 岳史
1
,
川上 民裕
1
,
相馬 良直
1
Saki MORINO
1
,
Hiroyuki OHASHI
1
,
Toshihiko MOCHIZUKI
1
,
Yoko OTSUKA
1
,
Mayuko MUTO
1
,
Yu KUBO
1
,
Maya MATSUOKA
1
,
Takafumi KADONO
1
,
Tamihiro KAWAKAMI
1
,
Yoshinao SOMA
1
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:門野岳史教授)
キーワード:
日本紅斑熱
,
茨城県
,
Rickettsia japonica
,
ミノサイクリン塩酸塩
,
シプロフロキサシン
Keyword:
日本紅斑熱
,
茨城県
,
Rickettsia japonica
,
ミノサイクリン塩酸塩
,
シプロフロキサシン
pp.432-436
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001280
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25歳,男性。茨城県霞ヶ浦付近でマダニに咬まれた後より,発熱,頭痛,手足の筋肉痛,全身の皮疹が出現し当科を受診した。初診時,左腰部に刺し口と思われる痂皮がみられ,手掌や足底を含む体幹・四肢に瘙痒を伴わない小豆大までの軽度浸潤を触れる紅斑を多数認めた。右前腕内側の紅斑部と,左腸骨部の刺し口と思われる部分から皮膚生検を行い,紅斑部の病理は壊死性血管炎の所見であった。刺し口からRickettsia japonicaの遺伝子が検出され日本紅斑熱と診断した。ミノサイクリン塩酸塩のみでは軽快せず,シプロフロキサシンを追加したところ著効した。本症の発生地域は近年拡大傾向であり,茨城県での感染例は本邦初であった。
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