Japanese
English
症例報告
日本紅斑熱の1例
A case of Japanese spotted fever
森 志朋
1
,
赤坂 俊英
2
Shiho MORI
1
,
Toshihide AKASAKA
2
1八戸赤十字病院皮膚科
2岩手医科大学皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Hachinohe Red Cross Hospital, Hachinohe, Japan
2Department of Dermatology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
日本紅斑熱
,
Rickettsia japonica
,
マダニ
,
塩酸ミノサイクリン
,
ニューキノロン
Keyword:
日本紅斑熱
,
Rickettsia japonica
,
マダニ
,
塩酸ミノサイクリン
,
ニューキノロン
pp.443-445
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102011
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要約 58歳,男性.青森県下北郡での渓流釣りの後より,全身の発疹と発熱,倦怠感,関節痛が出現し,当科を受診した.初診時,左下腿に刺し口があり,血液検査で肝機能障害とCRPの上昇を認めた.ツツガムシ病と診断し,塩酸ミノサイクリン200mg/日の点滴と強力ネオミノファーゲンC(R)の静注を開始した.3日後には,いったん解熱し,発疹も消退傾向を示したが,その後,再度,発熱,倦怠感,発疹が出現した.患者血清を用いた間接蛍光抗体法では血清抗オリエンチアツツガムシ抗体価はすべて陰性であった.紅斑熱リケッチア抗体価は,IgM抗体,IgG抗体とも有意に上昇していた.以上より,千葉県以北では第1例目の日本紅斑熱と診断した.
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