Japanese
English
症例
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤と放射線治療を併用し消退した右口角有棘細胞癌の1例
Squamous Cell Carcinoma of the Right Angle of Mouth, Completely Responding to Chemoradiotherapy with Tegafur/Gimeracil/Oteracil
森野 幸
1
,
大橋 洋之
1
,
門野 岳史
1
,
松岡 摩耶
1
,
川上 民裕
1
,
相馬 良直
1
Saki MORINO
1
,
Hiroyuki OHASHI
1
,
Takafumi KADONO
1
,
Maya MATSUOKA
1
,
Tamihiro KAWAKAMI
1
,
Yoshinao SOMA
1
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:相馬良直教授)
キーワード:
有棘細胞癌
,
口唇癌
,
口角
,
TS-1®
,
化学放射線療法
Keyword:
有棘細胞癌
,
口唇癌
,
口角
,
TS-1®
,
化学放射線療法
pp.1275-1278
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000882
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81歳,女性。約10年前より右口角にびらんが出現した。病変は疣状の隆起を伴い,右口角をまたぎ右下口唇から右上口唇に及び,頰粘膜方向にも進展していた。病理組織は有棘細胞癌の診断であった。画像上,右頸部には複数のリンパ節腫大がみられた。治療としてテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合内服と放射線治療の併用を選択した。原発巣および頸部リンパ節に総線量64Gy/32回照射したところ腫瘍は消失した。自験例のように口角をまたぎ頰粘膜へ進展を認める口唇癌は外科切除が困難である。自験例では前述の配合剤を用いた化学放射線療法を行い,完全奏効が得られ,極めて有用な治療であると思われた。
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