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特集 薬疹・薬物障害
慢性甲状腺炎を続発したアロプリノールによる薬剤性過敏症症候群の1例
Drug-induced Hypersensitivity Syndrome Due to Allopurinol Followed by Chronic Thyroiditis
神﨑 美玲
1
,
青木 洋平
2
,
畠 雅弘
3
Mirei KANZAKI
1
,
Yohei AOKI
2
,
Masahiro HATA
3
1水戸済生会総合病院,皮膚科,主任部長
2同,消化器内科,部長
3国家公務員共済組合連合会水府病院,外科
キーワード:
アロプリノール
,
薬剤性過敏症症候群
,
HLA遺伝子多型
,
HLA-B*58:01
,
慢性甲状腺炎
Keyword:
アロプリノール
,
薬剤性過敏症症候群
,
HLA遺伝子多型
,
HLA-B*58:01
,
慢性甲状腺炎
pp.31-34
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001153
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46歳,男性。HLA-B*58:01保有者。アロプリノールを1カ月間内服後に発熱,全身の紅斑,顔面の腫脹が出現した。経過中に抗HHV-6 IgG抗体価の有意な上昇がみられ,薬剤性過敏症症候群(DIHS)と診断した。ステロイド投与により症状は改善したが,DIHSの発症から半年後に全身倦怠感,頸部から背部にかけての痛みと息苦しさが出現した。内科的精査の結果,高度の甲状腺機能低下症が判明し,抗サイログロブリン抗体と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体陽性から,慢性甲状腺炎と診断した。DIHSの回復後には,甲状腺疾患や劇症1型糖尿病など種々の自己免疫疾患が続発することがあるため,長期間にわたり慎重に経過観察すべきである。
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