Japanese
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特集 薬疹
HLA-B*58:01保有者に生じたアロプリノールによるStevens-Johnson症候群の1例
Allopurinol-induced Stevens-Johnson syndrome in an HLA-B*58:01 gene carrier
荒木 健
1
,
内山 明彦
1
,
井田 梓
1
,
宮川 真梨江
1
,
遠藤 雪恵
1
,
安田 正人
1
,
茂木 精一郎
1
Takeshi ARAKI
1
,
Akihiko UCHIYAMA
1
,
Azusa IDA
1
,
Marie MIYAGAWA
1
,
Yukie ENDO
1
,
Masahito YASUDA
1
,
Sei-ichiro MOTEGI
1
1群馬大学大学院医学系研究科,皮膚科(主任:茂木精一郎教授)
キーワード:
Stevens-Johnson症候群
,
アロプリノール
,
HLA-B*58:01
,
HLAタイピング
Keyword:
Stevens-Johnson症候群
,
アロプリノール
,
HLA-B*58:01
,
HLAタイピング
pp.1467-1470
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004139
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61歳,男性。初診の3~4週間前よりアロプリノールを含む多剤の内服を開始した。初診6日前に両下腿に小紅斑が出現し,発熱を伴って全身に拡大し,眼および口腔粘膜にびらんが出現した。腹部紅斑の皮膚生検で表皮全層の壊死があり,Stevens-Johnson症候群と診断した。早期にステロイドパルス療法と免疫グロブリン大量静注療法を行い後遺症なく治癒した。薬剤リンパ球刺激試験でアロプリノールとオキシプリノールが疑陽性,HLAタイピングでHLA-B*58:01保有者と同定し,アロプリノールが原因薬剤と考えた。近年,アロプリノールによる重症薬疹においてHLAとの関連性が報告されており,その診断における有用性について考察した。
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