Japanese
English
症例
アロプリノールによる紅斑丘疹型薬疹の1例
Erythro-papular Type Drug Eruption Due to Allopurinol
大原 香子
1
Kyoko OHARA
1
1大原医院,寒河江市
キーワード:
アロプリノール
,
紅斑丘疹型
,
薬疹
,
薬剤性過敏症症候群
,
drug-induced hypersensitivity syndrome
Keyword:
アロプリノール
,
紅斑丘疹型
,
薬疹
,
薬剤性過敏症症候群
,
drug-induced hypersensitivity syndrome
pp.1107-1111
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001451
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
60歳,男性。特発性血小板減少性紫斑病,特発性色素性紫斑を有し,1年9カ月前からアロプリノールを内服中。右大腿部の打撲,紫斑形成2日後に紅色丘疹が出現し全身に拡大した。発熱はなく全身状態は良好であった。アロプリノールの中止とステロイド内服17日で治癒した。薬剤リンパ球刺激試験陽性からアロプリノールの紅斑丘疹型薬疹と診断した。治療中の蕁麻疹様紅斑の発症,肝機能障害,異型リンパ球の出現から軽症の薬剤性過敏症症候群であった可能性もあるが,ヒトヘルペスウイルス6再活性化と発熱を確認できず診断に至らなかった。1年9カ月と非常に長い内服期間の後に生じていること,血小板の少ない個体における打撲と続発性の紫斑が発症誘因となった可能性があることなどが興味深いと思われた。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.