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特集 薬疹・薬物障害
遺伝子組換え型インターフェロン-β-1b製剤の注射部位に発生した皮膚・軟部組織障害
-―MRIが深達度判定に有用であった1例―
Skin and Soft Tissue Injuries on the Injection Site of Recombinant Interferon Beta-1b:Benefits of MRI for Depth Determination of the Injuries
倉繁 祐太
1,2
,
清水 知道
2
,
徳山 道生
2
,
山田 貴彦
2
,
馬渕 智生
2
,
本間 一成
3
Yuta KURASHIGE
1,2
,
Tomomichi SHIMIZU
2
,
Michio TOKUYAMA
2
,
Takahiko YAMADA
2
,
Tomotaka MABUCHI
2
,
Kazunari HONMA
3
1TMGあさか医療センター,皮膚科
2東海大学医学部専門診療学系,皮膚科学(主任:馬渕智生教授)
3同,内科学系神経内科
キーワード:
インターフェロン
,
筋膜
,
皮下注射
,
皮膚・軟部組織障害
,
MRI
Keyword:
インターフェロン
,
筋膜
,
皮下注射
,
皮膚・軟部組織障害
,
MRI
pp.35-38
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001154
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28歳,女性。17歳時より多発性硬化症に対し遺伝子組換え型インターフェロン(IFN)-β-1b製剤を腹部・両大腿に皮下注射していた。2週間前より右大腿の注射部位近傍に疼痛が出現したため,当科を受診した。同部位に皮下硬結を伴う紅斑がみられ,MRIでは皮下組織から筋膜に及ぶ炎症所見を認めた。組織の細菌培養は陰性であった。IFN-β-1b製剤による皮膚・軟部組織障害と診断し,プレドニゾロン1mg/kg内服を開始した。臨床症状とMRI所見の改善が得られた。自験例は臨床所見で紅斑と硬結を呈し潰瘍形成はなかったが,MRI所見から,より深部の皮下組織から筋膜の炎症が主体であった可能性が示唆された。
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