症例
HLA-B*58:01 保有者に生じたアロプリノールによるStevens-Johnson 症候群の1 例
山口 加奈
1
,
髙橋 美咲
1
,
大谷 綾子
1
,
新山 史朗
1
,
向井 秀樹
1
,
福田 英嗣
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科学教室(主任:福田英嗣准教授)
キーワード:
Stevens-Johnson 症候群
,
HLA 遺伝子多型
,
HLA-B*58:01
,
アロプリノール
Keyword:
Stevens-Johnson 症候群
,
HLA 遺伝子多型
,
HLA-B*58:01
,
アロプリノール
pp.1851-1855
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000357
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77 歳,女性。ピロリ菌除菌,高尿酸血症に対しランソプラゾール+アモキシシリン水和物+クラリスロマイシン,アロプリノールを内服。3 週間後に38℃の発熱と全身に紅斑が出現し,プレドニゾロン30 mg/日を内服したが増悪し当科を受診した。受診時,全身の浮腫性紅斑,口腔粘膜びらん,角膜上皮障害,病理組織学的に表皮の壊死性変化があった。当院での原因薬剤特定検査は陰性であったが,HLA-B*58:01 を保有し,近医でのアロプリノールの薬剤リンパ球刺激試験が陽性であったことより,アロプリノールによるStevens-Johnson症候群と診断した。アロプリノールによる重症型薬疹に対して,HLA 遺伝子多型の精査は原因薬推定の一助となると思われた。
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